子どもから大人まで苦労する”便秘症”は、今や国民病と言ってもいいほどじゃないでしょうか。うんちが1.2日ないのは当たり前、1週間に一度出ればいい方!なんて方もいます。逆に一日に何度もトレイに行く人もいたり、うんちの悩みは人それぞれです。このうんちの悩みが、まさか命取りになるなんてびっくり。まさに水に流せないほど重大な病気なのですよ。
子どもの便秘症
なんと小児科に受診にくる理由の5%が、便秘に関する内容とのこと。イクパパ家でも、こここ、いーちゃんともに赤ちゃんの時に便秘になりました。幸い対応法は知っていたので、大事には至らなかったですが。
子どものうんちってどれくらいでるの?
便秘とは、うんちの出る頻度が少なくなったり、うんちを出すこと自体が難しい場合とされています。あかちゃんや子どもは、食事や成長発達で大きく異なるので基準がありません。一般的に、生後一週間で4-8回/日、その後は徐々に減少して離乳食が始まるタイミング、歩いて活動が増えるタイミングでうんちの回数は減っていきます。だいたい2歳までに2回/日程度まで減り、4歳以降では1回/日程度になります。
あかちゃんがうんちするときに、唸っていたり、息んでいる姿を見たことありますか?あれば便秘とは関係なく、違和感から唸ってるみたいです。赤ちゃんの時にはうんちを出す筋肉は少ししか成長しないので、息むほど力をかけられないのです。
便秘の原因は大きく二つ
子どものうちに起きる便秘には、大きく二つに分けることができます。体の機能や腸の形、働きに問題のある器質性。この器質性以外に当てはまる機能性です。器質性は全体の5%、機能性は95%と、圧倒的に機能性の便秘の方が多いのです。
器質性便秘
器質的な原因として、体の構造や仕組みの異常、神経系の異常、ホルモン系の異常、腸の病気などが当てはまります。最も多いのはヒルシュスプリング病だそうです。
ヒルシュスプルング病は,消化管の動きを制御する力を持っている腸の神経節細胞が,生まれつき無いために重い便秘症や腸閉塞をおこす病気です。この病気の約80%は,神経節細胞のない腸(無神経節腸管)の長さが肛門からS状結腸くらいまでなのですが,なかには大腸の全部,あるいは大腸だけでなくさらに小腸までおよぶ長い例もあります。(日本小児外科学会より引用)
生まれた直後や1歳以下でなることが多く、手術が必要になるそうです。生まれて24~48時間以後にうんちが出たときには、この病気が疑わしいようです。また便秘でミルクを吐いてしまうような場合にも、疑ってみるのもありかもです
機能性便秘
子どものうちは、3回便秘になりやすい時期があるそうです。
- 固形食(離乳食)の開始後
- トイレトレーニング
- 入園や入学時期
ミルクから固形食に変わると、消化やうんちを作る際の構成成分が変わります。その結果うんちが固くなり、便秘になることがあります。ほかの2つは、子どもは楽しいことやうんちの不快感から我慢する傾向にあります。うんちを我慢すると体はうんちを貯めることができる体へ変化するため、うんちが出づらい体になります。トイレトレーニングのストレスや環境に変化によって、うんちを我慢したり、腸の動きが弱くなって便秘となります。
まずは直接的な原因を除去
器質性の便秘で病気が隠されている際は、その病気を治療していくことが解決法です。子どもの成長発達に大きな影響を与えるため、長い付き合いになることが予測されるでしょう。
機能性便秘では、便秘となるストレスや要因を取り除くことをしてみましょう。離乳食に加えて水分をしっかりとってみたり、プルーンジュースなどが有効とのこと。トイレトレーニングや入園等の環境の変化では、トイレを我慢する危険性を伝えつつ、みんなうんちは出るものと教えていきます。またトレーニング中の失敗は、成功の過程と考え叱るのをぐっとこらえましょう。失敗を叱ることで委縮してしまい、さらに我慢してしまうのです、
それでもダメな場合は薬に頼りましょう
食事や直接的な原因を取り除いても便秘が治らない場合は、無理せず薬を使ってみることも大事。便秘は腸内環境の悪化だけでなく、集中力の減少、人付き合いの減少、不登校などに繋がってしまう可能性があります。逆に薬の使い過ぎによる下痢でも同様のため、受診をしたり薬剤師に相談して使いましょう。
薬を使うことで“癖”になるので使いたくない、という方もいます。そんな方は、水分を2L目安で飲んだり、オリーブオイルを大さじ1杯飲むなどの方法も有効です。赤ちゃんの場合は、綿棒を1㎝ほどいれ刺激することも有効なので、お困りの時はぜひ試してください。
便秘は長い付き合い いいお友達になりましょう
女性の多くで便秘を抱えており、いろんな方法を試されています。女性は男性に比べて筋肉量が少なく、食事も体系を気にしてしまう傾向にあります。思春期の女性は、トイレ事情が原因でうつ病となってしまうこともあるほど。また便秘を放置しすぎてしまい、腸に穴が空いたり、炎症を起こして命の危険に直面するケースもあります。たかがうんち、されどうんち。うんち事情は人に言いづらいですが、我慢せず専門家に相談をしましょう。悩んでいる人は、たくさんいますよ。