イクパパ Life

四児のパパが家族に子育てに、仕事に趣味を謳歌する方法を模索するブログ

介護の舵取り役 介護支援専門員

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突然の病気、加齢による機能低下で介護を要する方の人数は、ここ数年上がり調子。これから高齢化社会の中で、さらに増えて行くことが予測できますね。そこで活躍が期待されているのは、介護支援専門員(通称:ケアマネ)ではないでしょうか。まさに介護の舵取り役として、介護の方向性を決めてくれる頼りになる存在。他の職種の人からも頼られる存在のケアマネは、なくてはならない存在とも言えます。

そんなケアマネですが、確かにいるとありがたいのですが、時にありがた迷惑なこともあるのをご存知でしょうか。ケアマネの業務範囲から、付き合う上で心得ておきたい注意事項までドンっとご紹介いたします。

ケアマネの高齢化問題 平均年齢は40歳以上

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いきなりネガティブな情報ですが、実際問題高齢化が問題となっています。介護を受ける側は、通常65歳以上なので家族も40代以降のことが多いです。そうなると年が近いだけに、親身になってくれる感じはしますね。ですが中には60歳以上のケアマネもおり、最近の制度変化についていけていない現状があります。どうしても介護分野は目まぐるしい制度変化があるので、常にチェックしていないと利用者に不利益となります。そのため本来受けられたであろう制度が使えなかったり、昔ながらの思考で不合理だったりします。ではなぜにケアマネの高齢化が解消されないのか、仕事内容を通して見ていきましょう。

在宅介護の方向性〜看取りまでをコーディネート

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前記事のように認定調査を受けると、担当のケアマネが決まります。今までの生活歴、病歴、家族構成を踏まえて、どんな風に自宅で過ごしたいかを家族・本人と検討していきます。ケアマネは舵取り役であっても、船長ではありません。ですので最終的に決めるのは、本人と家族になります(ここ重要)。

自宅での過ごし方が決まったら、次にどんなサービスが必要か考えていきます。自宅で体や家事の手伝いをする介護士、家のお風呂が難しいためデイサービスに行ったり、介護用ベッドを借りるため福祉用具を依頼するなど。全ての連絡、調整は原則ケアマネが行なってくれますので、家族は煩わしい連絡をしなくていいのです。私としては、ここら辺がケアマネをつける最大のメリットだと思います。

介護経験だけでなく、人生経験や医療知識までも求められる

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ケアマネは自宅で起こる様々な問題を解決するため、多くの専門機関と連携をします。例えば役所関連の書類、入退院対応、さらには家族との仲を取り持つなど。介護知識以外の経験や知識がとても生きてくる職種なので、その分やりがいも感じられるでしょう。

往診、訪問看護などの医療機関との連携もケアマネの仕事で、介護士などから聞いた状況から医療機関に報告をすることもあります。また訪問看護もケアマネの管理下にあるので、ケアマネも最低限の医療知識が必要です。そうでないと、何を看護師に依頼し、どのタイミングで医療機関と連携を取るかわからないですからね。

休日、夜間も呼び出しがあることも 介護に休みはありません

これらのように多くの知識、経験が必要ということもケアマネの高齢化に影響していると思います。20代の人が、40代以降の頑固な人に話ししても、聞き入れてもらえない可能性もあるのです。その際は年の近いケアマネが対応することで、スムーズに行くことがあるのが現状です。

他にもワークライフバランスが悪く、休日や夜間に当直をすることもあります。さらに予定が重なればお昼休憩も取れず、残業時間が多くなることも。若者特有な「責任」を負いたくないことも、拍車をかけているのだと思います。

ケアマネ事情を理解した上で本音をぶつけよう

「ケアマネは大変」「なんか色々頼むの申し訳ない」

そんな風に感じられてしまったならば、それは間違いです。

なぜかというと、介護の舵取りが仕事のケアマネは、本人や家族の本当の思いが理解できないと仕事ができません。少しでも不信感を持たれたり、遠慮をされてしまうと最終的に「望んでだ介護ではない」と低評価をされてしまうのです。「本人・家族の意向を読み取る」ような大変な作業を取り除くためにも、思ってることややって欲しいことはしっかりぶつけましょう。その上で、できることやできないことを判断し、より良い在宅介護をすることが大事ですよ。

どんな人でも「ウマが合わない」ことがある

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担当ケアマネは本人・家族が選ぶのではなく、地域包括支援センターが振り分けます。そのため友人がいたり、知り合いがいても全く関係のない人がケアマネになってしまうこともあるのです。『せっかく担当になってもらったから仕方ない』そんな風に思って我慢をされたり、ケアマネとぶつかり合って疲弊してしまう家族も往々にしています。人間合う合わないは絶対ありますので、ウマが合わないケアマネは変更をしましょう。

ケアマネの変更方法は大きく3つ

  • 担当ケアマネに直談判する
  • ケアマネ事務所の責任者に連絡する
  • 地域包括支援センターで相談する

担当ケアマネが付いていてウマが合わない時は、直接本人か責任者へ伝えるのが無難でしょう。それでも聞き入れてもらえない時は、地域包括支援センターへ相談し、事務所ごと変えてもらいましょう。舵取り役とウマが合わないのは、大海原で喧嘩するのと同じで遭難する可能性があります。遠慮をせずに、早めの相談をして生きましょう。

ケアマネとの関係性が在宅介護のキーポイント

ケアマネをつけずに自分たちで介護保険を使い、サービスを組み立てることも可能です。ですが数十種類以上の書類に毎月の計画書、さらに各事業との連絡など。はっきり言って仕事片手間にできるもんではなく、全ての時間を持って行かれます。介護が必要になったら、「介護保険の申請」「担当ケアマネとの連携」は必ずしていきましょう。逆にウマが合わない時には、遠慮なく意見を伝え、聞き入れられない時は変更も視野に動きましょう。

各制度を知っているか、使えるか、使うかはケアマネ次第という傾向にあり、ケアマネが舵取りから副船長にランクアップしています。家族も専門家だからと信頼しきってしまい、ケアマネに何も言えない家庭も。ケアマネ含め、家族、本人、その他サービス事業者は仲間です。優劣なく全員が同じ視点で、意見を出し合ったり考えて行く必要があります。ケアマネを頼るのはいいことですが、任せっきりにせず、自分たちでも最新情報を集めていきましょう。本人や家族からケアマネに提案したって、ありなことですよ!